今日の午前中にZOOMで初めてセミナー参加でした。こちらの声が漏れたりしないか?と謎の緊張しましたが無事に終わりました。とても勉強になり明日から活かしていきたいと思っています。
めまいの資料をまとめました。まだ途中ですがアップします。
めまい
めまいは、平衡感覚を司る、耳から脳までのネットワークの中のどこかの異常で起きる。
例えば、前庭に異常が起きると、異常な情報が脳に伝わるためにめまいが起きる。
また、前庭神経が炎症を起こしたりすると、同様に異常な情報が脳に伝わってしまう。そして、こうした前庭や神経といった情報を伝える側に問題が無くても、受け手である脳に異常があればめまいは生じる。
例えば、立ちくらみの様な目の前が暗くなるようなめまい(失神性めまい)は血液の供給が一時的にうまくいかなくなり、脳が酸欠状態になることで起きる。
また、脳出血などでも、めまいが生じることがある。
最も多いめまいBPPV
良性発作性頭位めまい症は高齢の方に多く見られ、寝起きなどに突然起き上がれないほどの強烈な回転性のめまいに襲われます。
前庭に存在する耳石器という頭の動きを感知するための器官があり、この器官は、ゼリー状の物質の上に、炭酸カルシウムで出来た小さな石が乗った構造をしている.
頭が動くと、ゼリーの内部の感覚毛は頭の動いた向きとは反対に倒れる。その為、毛の角度から頭の動きが分かるのだ。石は、その感度を増すためにある。
卵形囊から脱落すると考えられる耳石が、三半規管の中で浮遊したり、半規管のクプラに付着するのがBPPVの原因とされています。
三半規管とは、リンパ液で満たされた三本の管状の器官で、頭の回転を感知する働きを持つ。半規管の中には耳石器同様にゼリー状物質で包まれた感覚毛がある(クプラ)。頭が回転した際に、リンパ液に押されるようにして感覚毛が傾くことで、回転を検出する。この器官の中に、耳石器から摂れた石が入り込むと、頭を動かした際の半規管内のリンパ液の流れが通常とは変化してしまう。その為、異常な信号が脳に伝わり、めまいが生じるのである。
BPPVでは、頭の角度を変えて石を移動させるとめまいが起きるという特徴や、眼が回った時のような眼の左右の動きが見られるといった特徴があり、診断が可能だ。また、石が半規管から抜ければめまいは治まるため、頭の角度を順番に代えて、半規管から石を卵形膿に再配置するエプリー法が有効である。
難聴を伴うめまいもある
BPPVに次いで多いのが、メニエル病だ。この病気の発作では、30分から数時間続く激しい回転性のめまいが起きる。そして、難聴を伴う。
この病気では、前庭や半規管などを満たして要るリンパ液の圧力が高くなることで起きるとされているが、原因は不明という。
この病気の場合は、症状の軽減のため、リンパ液の圧力を下げる薬剤が使われる。
回転性のめまいか否か
景色がぐるぐる回っているのか、それとも、ただふらふらしているのかを判別する。回転性でない場合は2種類のみ。
一つは立ちくらみです。立ち上がった瞬間に血圧が下がって、意識中枢のある脳幹網様体が虚血を起こして起こるのが、この病態生理です。原因は何であれ、何らかの形で脳幹が虚血に陥るのが立ちくらみの本態の姿です。
次はふらつきです。しょっちゅうフラフラ、ふわふわ浮いたような感じがするとか、なんとなく揺れている感じがするとかを患者が言えば、軽度の内耳障害の事もありますけど、多くは中枢性の平衡障害が起きていると考えます。
身体の平衡を取っている部位は脳幹と小脳です。軀幹失調という言葉ありますが、酒に酔っぱらった人が歩くとよろけるのはまさに軀幹失調です。
老人と若年者のめまい
脳幹や小脳に虚血が起こると、このような非回転性のめまいが起こってきます。老人の場合には、脳幹循環不全、従って椎骨脳底動脈不全症を考えなければならないということになり、明日死んでしまうかもしれない生命の危険のあるめまいです。これは脳卒中の前兆で、地震で言うと大地震の前の余震なんだということで、健康管理の為の生活指導をしたうえで、すぐに病院へ送ってください。
若年の方には、良く見られる起立性自律神経失調症があります、これが一番多い原因です。若い女の子がよく朝礼中にひっくり返るのが見事な例です。この場合には心身療法や、運動療法をやるのが治療法です。
脳には大脳、小脳、脳幹、脊髄があります。脳幹中心に脳幹網様体があって、この活動が大脳を賦活しています。
例えば、車で言うと、エンジンに相当し、それによって意識を維持しています。
大脳が全部だめになると植物人間、脳幹が死んだら脳死になるわけです。
脳幹の橋の真ん中より上、上位脳幹の網様体が意識の維持に関係し、橋下部網様体が呼吸中枢、延髄網様体が循環の中枢で、脳幹のそれぞれの高さの障害で意識消失、呼吸停止、心停止が起こる。
眼前暗黒感の病態生理
もし何らかの状態で血圧が下がって椎骨動脈の血液が足りなくなって来ますと、椎骨脳底動脈系の末端である後大脳動脈から虚血となり、視覚領野が虚血して目の前が真っ暗になります。目の前が暗くなるということは、景色が見えるのに視覚中枢に血液が無くなることによって見えなくなる中枢性の盲を意味します。眼前暗黒感というものは常に後頭葉の虚血状態であり、脳底動脈、椎骨動脈の循環不全ですから、次に来るものは脳幹死です。
起立性のめまいとスケーリングテスト
立ちくらみの患者には必須のテスト。寝ている時は何ともないが、起きると景色がぐるぐる回って吐き出す典型的な起立性のめまい。老人の場合はほとんど間違いなく脳幹に梗塞があります。脳幹にある自律神経中枢が壊れると血圧は調節できないのです。
血圧の安定化を図る
先ずは5分間安静にさせて血圧を測って、安定してから素早く立たせ、その直後に血圧を測るという簡便法を使えばよいのである。ここですでに血圧が下がれば診断は決まったのでそれ以上は続けません。陽性になった人が老人ならば脳幹梗塞、若い人なら起立性自律神経失調症であるから、心身療法、運動療法を処方する。
めまいの病態生理と脳循環調節機構
縦軸に脳血流、横軸に平均動脈血圧MAPを取ると普通の人間では、MAPが60~150の間を以下に変動しても脳循環は変わらないという機構が脳にはあります。
血圧低下で起こる老人の脳梗塞
老人では血圧が高い人では、循環調節機構が高血圧の方に移動している可能性があるのです。普通の人は確かにMAPが60まで下がっても何の危険もありませんが、高血圧の人では、100に下がっても脳循環不全を起こしてしまいますから、血圧の高い人を、血圧が高いからと言って下げると脳梗塞を起こすことになりかねません。高血圧の患者がめまいを訴えてきたときに、利尿剤や減塩食などのマイルドな治療を矢って、自然に下がるのを待つ。降圧剤を使えば脳梗塞を起こす危険性があるということを忘れない。
回転性めまいの診断的アプローチ
悪性と良性の鑑別
めまいの症候論病態生理学
回転性めまいには3種類しかありません。
1頭痛を伴っている
2聴覚症状を伴っている
3なにも伴っていない単発性
もしめまいが起こった時に頭痛があれば、小脳出血とBRV(良性めまい症、片頭痛性めまい症)の二つしかありません。
〔頭痛、嘔吐、めまいの三拍子。さっさと送ろう脳外科施設、命が危ない小脳出血〕
良性再発性めまい症の診断
1片頭痛の既往、もしくは家族に片頭痛の人がいる
2寝不足、疲労、ストレス、アルコールで起こりやすい。
3急性、突発性、持続性(1分から24時間)の回転性めまいに続いて頭位変換性の短い回転性めまいが数日から数週間持続する発作。
④聴覚症状を伴わない。
⑤温度眼振反応は正常。
6女性に多く、小児もみられる。
カイロプラクティックからみためまい
上部頸椎の障害
上部頸椎の関節機能不全の結果としてのめまいが一般的に受け入れられてきている。めまいはむち打ち症タイプの外傷を受けている多数の患者に存在しているように思われる。脊柱に加えられた外傷は、筋、関節、腱の固有受容器を損傷する。頸椎の固有受容器からの入力信号が体性知覚投射を通して過剰補正する傾向があると述べている。従って、頸椎原生のめまいは、自律神経機能不全に対する原因と結果の両方の要素をあわせもっている。
前庭器疾患
耳鳴り、片側または両側の聴覚機能低下、めまいなどの疾患に対する交感神経系の役割はよく知られている。交感神経系の反射刺激と純粋の血管系の要因(椎骨動脈の圧迫)が、これらの疾患の病院であるとして関連付けられている。T4-T5の可動分節をアジャストされた時に、最終的に患者は手技治療に応答した。(ハービーリラードと同様に)。
頸椎に由来するめまいを有している235人の患者に関する調査では、90%が18回の治療後に症状が消失したことが分かった。最もよく応答した患者は、上部頸椎部にサブラクセーションを持っている傾向があった。
問題のある側に向かって頭を傾けると通常は症状が強くなるので、このことが障害を識別するのに役立つだろう。
針灸サイドからみためまい
めまいには真性めまいと仮性めまいがあり、
真性めまいは自己の感覚の中にある空間と外界の実際の空間(視覚により確認される)
との間に不一致な運動感を示すもので、外界がぐるぐる回る、自分が回転しているというように常に運動性の訴えとなる。また、悪心、嘔吐、頭痛、冷汗など伴うことが多く体の運動により常に症状が悪化する。
真性めまいの発生機序としては平衡感覚の障害によるもので、平衡感覚の維持機構は三半規管―前庭神経が中心となり、他方外界の認定機序として眼筋が関与してくる。これらの異常を起こす原因としては、
循環障害(椎骨脳底動脈循環不全、低血圧、起立性低血圧、心拍出量の低下)
脳、耳の炎症
中毒(アルコール・薬剤)
小脳・脳幹部附近の腫瘍
内耳のリンパ水腫によるとされているメニエル病等によるものである。
メニエル病はめまい発作を繰り返しながら慢性に経過する非炎症性内耳疾患の代表的なもので、初めは片側の耳鳴り、難聴のみで後にめまい発作が加わることが多い。耳症状は多くの方が片側でめまい発作の前後に増悪し、間欠時に軽快または消失する。長年にわたって発作を反復するうちに、次第に内耳機能が低下する。
全身的には自律神経系の失調、アレルギー素因の合併を見ることがあるが、物理的、又は精神的ストレスがめまいを誘発と考えられる場合も多い。しかし大部分に共通した所見として内リンパ水腫の所見が見られる。これは内リンパ液の分泌、循環、吸収等に障害があるものと推定されるが、その成因やめまいの発生機序について未だ定説はない。
加勢めまいは主その内容が体の不安定感、くらくらする幹事、立ちくらみ、ふーっとするなどとして訴えられる物で、はっきりした運動感覚を伴っていない、このめまいは脳循環不全ないし脳酸素欠乏を伴うものは全て原因となりうるが、過労、睡眠不足、貧血、肺気腫、肺線維症などに留意しなければならない。
臨床的には虚証が多い。虚証は多く肝腎陰きあるいは心脾の気血不足によって生じる。腎機能の低下によって起こるものを真性めまい、肝機能の低下によって起こるものを仮性めまいとしてとらえられる。
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